咀嚼音が許せないから

ミソフォニア症(音嫌悪症)をご存知ですか?咀嚼音を中心にあらゆる音に過敏になり、ストレスを感じる症状です。このブログではこの症状を中心に心理関係の記事を綴っていきます。

ミソフォニアを発症したことで失った自由

ミソフォニアを発症してから約15年が経ちます。
はじめて他人の咀嚼音が気になり始めたのは中学生の時分でした。
昼休みの給食の時間で聞いた教師の咀嚼音が始まりでした。

教師は遠慮なく口を開けながら咀嚼し、私はそれを醜いものと感じていました。
気にし始めると止まらず、両親の咀嚼音が気になり、他のひと(気になってしまう対象は大人が多いです)の音が気になり、対象はどんどん広がっていきました。

坊主憎けりゃ袈裟まで憎いってやつですかね。使い方違うかもしれませんが、つまり気になる範囲はどんどん広がっていってしまったのです。大人の男の/クチャ音 だけでなく、ペチャ音だったりおばあちゃんの発する音だったり…。

 

出来るだけ1人でお昼を取るよう工夫し、家でも自室で食べるようになりました。
高校は比較的自由な校風だったので、わざわざ自宅に戻り食事を取り、午後の授業に向かうなんてことも(苦笑)

 

外での活動は一人が楽です。一人でいる場合には咀嚼音から逃げる方法があるからです。イヤホンだったり席を変えたり店から出たり。

 

今日も外食時にとなりのひとの「ペチャ音」に大きなストレスを感じました。大きなストレス、と濁してますが、「今すぐお前を殴ってその音を辞めさせてやる」という強い攻撃心が起きています。この情動は内面から起こるもので、「思わない」事を選ぶことは出来ません。そして情動を抑え込むこともまたストレスなのです。

それがミソフォニア症の辛いところです。


今回はひとりでいたので音楽を流すことで回避できました(コレ、みなさん共通するかわかりませんが、私は自分の咀嚼音は平気なんです。勝手なものです)が、考えれば考えるほど、失っている自由の大きさを感じます。

というのも、「ひとと一緒に食事を共にする」事を封じるのは、様々な社会的交流を封じることに繋がるのです。
気になる異性と食事をする、友達と食事をする、知り合いと食事をする、仕事上の付き合いでの食事会、冠婚葬祭etc...
なにかイベントに行かねばならないとき、「もしかしたら不快な音を出す人がいるかもしれない」と想像するだけで、精神的な摩耗があります。

今回はただただ愚痴になってしまった(汗)
ほとんどの場合、ミソフォニアの話ってこうなるしかないんです。明確な治療法がないんですから…。
今、とある心理学的アプローチで希望を見いだせないか試行錯誤しています。なにかいい進展があれば報告します。